ログカラキ

音楽や漫画が好きな週末ロードバイク(Cannondale)乗りのブログ。

the band apart「謎のオープンワールド」

先月購入したバンアパの新譜がとても良い。前作は割とプログレフュージョン臭が強く、音色もローファイな感じ。バンアパの作品群では比較的重たい雰囲気の作品でした。

しかし、新作である「謎のオープンワールド」はどちらかと言えば初期の頃に近いノリを持ったアルバムだと感じました。1stとか2ndあたりの、割と音を歪ませてた時ですね。

K.AND HIS BIKE

K.AND HIS BIKE

 
quake and brook

quake and brook

 

「謎のオープンワールド」は チップチューンによるイントロ曲(opening)の後、BPMの速い疾走感のある「笑うDJ」から始まります。ギターの川崎さんがガシガシ弾き倒している曲は聴いていて気持ち良い。アルバム表題曲とも言える「ピルグリム」もポップだけど所々に面白いフレーズが見え隠れしていて、あの爽やかに狂っている感じがしてたまらない。昔の曲で言えば「led」に近い。個人的に思うバンアパの魅力の一つに、「ダサ格好良いの限りなく格好良い寄り」な部分があるところがあります。褒め言葉です。こんな曲のキメはアリなのか?と思うフレーズもさらっと出してくる。それでも「ダサい」にはいかない。絶妙な格好良さがあります。それを支えているのは卓越した演奏力と言えるかもしれません。上手い演奏はやはり説得力がありますから。ええ。

それと今回は歌詞がとにかく良い。今作も全曲日本語詞だけど、前回よりも印象に残るものが多い。特に「禁断の宮殿」や「消える前に」はこんな歌詞も書けるのかと驚きました。

悲しいから やめてくれ 信じるとか 裏切るとか

絆と言わないでくれ 耳が腐る

(禁断の宮殿)

 

突然に訪れた

ニュースが心掻き乱しても

諦めや失望では

これ以上もう進めないよ

(消える前に)

英詞の時はそこまで歌詞に重きを置いている感じは正直しなかったので意外。男臭く無骨な感じもするけど上っ面を撫でるだけの軽い言葉でも無い。じんわりと心のなかに残ります。

…言葉にすると何とも野暮ったくなってしまうな。文章力が無いだけかしら。

とにかく今作は非常にとっつきやすいので、「最近バンアパ聴いてないわー」なんて人も是非いかがでしょうか。

 

謎のオープンワールド※特殊ブック仕様

謎のオープンワールド※特殊ブック仕様